助成事業について
先端医療研究開発機構では、革新的な医療機器および先進的な医療技術の創出に向け、シーズの発掘・育成やシーズとニーズのマッチングに取り組んでいます。
先端医療機器開発・臨床研究センターは、これらの取組をさらに推進するため、医療機器および医療技術の研究開発を支援するとともに、研究開発に必要な人材の育成を目的として、平成30年度(2018年度)から学内者を対象とした研究開発助成事業を実施しています。
本助成事業は、国の競争的資金とは異なり、本センターの独自財源により実施している点が大きな特長です。
また、単年度助成でありながら、「繰越」「加速」「複数年 連続採択」といった制度を組み合わせることで、研究の進捗状況や開発ステージに応じた柔軟な支援を行っています。
試作・実証、外部資金獲得に向けた準備など、医療機器開発の初期から発展段階までの幅広い研究段階が対象となります。

- 平成30年度:独自財源の助成事業を開始
- 令和3年度:応募資格49歳以下・前年度公募に変更
- 令和7年度:加速制度・繰越制度の導入
- 令和8年度:助成金配分方式・採択数の変更
対象課題
この助成事業は、薬機法の承認等が必要になる医療機器に係る研究開発を対象とし、以下の広範な開発ステージの研究開発課題をサポートしています。
若手研究者による優れた着想の萌芽的研究
新たな領域を開拓する複合的研究
公的研究プロジェクトの採択に繋がる探索的研究
企業との共同研究に繋がる実用的開発
これにより、医療機器分野における先駆的な研究開発と革新的な成果の創出が期待されており、既に大型の外部資金の獲得や製品化などに繋がった助成課題も登場しています。
募集情報
最新の募集情報や申請手続きについては以下をご覧ください。
助成事業活用のモデルケース
これまでの採択事例では、創造的なアイデアの実用化を目指し、萌芽的研究でのPOC(概念実証)の獲得、開発ステージのステップアップ、企業共同研究への展開、企業連携での開発加速など、様々な場面で助成事業が活用されています。
また、この中で、MeBKY(京都大学 医療機器開発支援拠点)による国プロ獲得やPMDA対応などの伴走支援が行われています。

採択者の声
外科手術システムの開発
研究助成をいただいたことで、資金繰りを心配することなく、必要な物品を揃えられ、研究に専念することができました。その結果、企業との共同研究や国プロ資金の獲得に繋がり、薬事承認および製品の上市を目指せる段階まで進展しました。一方で、1年間の助成期間では研究が必ずしも順調に進まない場合もあるため、2~3年間の継続助成や、進捗状況に応じた継続申請が可能な仕組みがあれば、さらに研究の成果を高められると考えます。

ご意見ありがとうございます。複数年の継続助成ではありませんが、同一テーマの連続応募は可能で、2年連続での採択事例も出てきました。また、2025年度から研究予算の繰越制度・加速制度の運用を開始しました。
輸液システムの開発
本助成を受けたことで、研究を大きく進展させることができました。その結果、AMED研究費の獲得に繋がり、臨床導入に向けた開発を加速させることができました。2024年の薬事承認を目指していましたが、同年よりサイバーリスクが懸念される医療機器は、サイバーセキュリティ―の要件に適合することが求められるようになりました。その対応に時間を要し、薬事承認スケジュールが遅延しています。これを克服しつつ2025年度の承認を目指して努力を続けています。本助成の支援に深く感謝しております。
新規手術デバイスの開発
本助成の支援を受け、新規手術用医療機器の開発という目標に向けた実験環境の整備やデバイスの試作に注力することができました。研究テーマは工学系との医工連携によるものでしたが、支援額が十分にあり、資金面の心配をすることなく、スピード感を持って開発を進め、その成果としてプロトタイプの作製に至りました。また、本助成で得られた結果を踏まえ、さらなる支援企業との連携に取り組むなど、製品化を見据えた開発の足がかりとすることができました。
血管留置デバイスの開発
本助成を受けたことで、研究テーマにおける概念実証という重要な目標を達成し、実験環境の整備やスタートアップとしての基盤構築を着実に進めることができました。また、この成果を基に特許取得に向けた準備も着実に進んでいます。一方で、臨床業務と並行して研究を進める環境では、計画通りに研究予算を年度内で使用し切れない場合があり、必要に応じて翌年度に繰り越せる柔軟な仕組みがあれば、さらに研究を効率的に進められた可能性があります。

ご意見ありがとうございます。ご提案の内容は、2025年度から研究予算の繰越制度として運用を開始しました。また、同時に研究予算の加速制度の運用も開始しました。